都市の地下には、通信ネットワークを守る情報通信トンネルが張り巡らされています。わたしたちは長年、通信トンネルの設計に携わってきたので、その経験値を活かして調査、診断をして補修策や新たな設計をご提案します。現場を知らないと最適な提案ができないので、月の半分は現場にいますね。出張も多く、ご依頼があれば全国どこでも調査します。今は遠くだと、沖縄の現場なども担当しています。
また、トンネル内のコンクリートの状況を目視や専用の機器を使って定期的に点検し、将来的に補修が必要な箇所を予測して保全策を提案することも重要な仕事です。
本社で働く前は、九州支店で通信トンネルの調査、設計、診断、点検と幅広く仕事をしていました。定期点検の機会が多く、先輩方に一から教わりながら、本社での大規模な現場での調査や点検の基礎を身につけることができました。
まず自分で考え、それでもわからなければ先輩に訊き、不明点を残さず仕事を進めるようにしてきました。もうひとつは、丁寧な仕事です。コンサルタントの仕事は、インフラ設備として形に残る場合と、報告書や計画書など「ものをつくるための資料」として残る場合があります。後者の場合は、結論に至るプロセスを細かく記すようにしています。将来的に、当社の仕事の役に立つ可能性があるためです。
学部時代は鋼構造学、修士時代は都市計画を学びました。土木は分野が広いので網羅はできませんが、大学院へ進学する際には、できるだけ性格の違う分野を選んで学ぼうと思っていました。
入社を決めた理由ですが、まず、「社会インフラを支える仕事をしたい」という想いからです。目にする機会はほとんどありませんが、社会インフラである通信トンネルや管路の設計や点検を担うことは、人々の暮らしを支えること。やりがいある仕事だと思います。自分の専門性を高められそうだと感じたことも、入社の後押しになりました。設計の細かな工程まで関われるので、短期間で成長できそうだと感じましたね。
自分の考えをしっかり持っていて、その意見を伝えてくれる人と働けたらうれしいです。異なる視点から話し合うことで、より良い解決策が導けるはずです。また、コンサルタントは、結論に至るプロセスや根拠をクライアントに説明しなければなりません。チーム内で意見を伝える訓練を積むことで、説得力のある説明ができるようになるのではと思います。
都内の現場ですが、初めて主担当としてやり遂げた仕事は今でも記憶に残っています。上司が「河岡ならできるだろう」と信じて任せてくれたので、その期待に応えたいと思いました。
職場では、黙々と集中して働くタイプの方が多い印象です。在宅勤務が増えたことでのコミュニケーション不足も感じるので、出社が重なったときや出張中はタイミングを見計らって話しかけるようにしています。チーム内のミーティングは週1回。一人に負担がかからないように配置換えをしたり、大変そうな人がいれば周囲がサポートしてくれる環境が整っています。勤務時間も決まっているので、サッカーやバスケなどの趣味も楽しめていますし、プライベートも充実させられます。自分の仕事をきちんと終わらせていれば、長期の休暇も取りやすいです。
今後は、50年間培ってきた技術力を活かし、地方自治体が持つ通信トンネルの調査や設計にも携わりたいと思っています。橋梁の点検や、国や自治体が持つ共同溝(上下水道、ガス、電話・電力線などのライフラインをまとめて収める施設)等の調査で実績を重ね、少しずつ地方自治体とのつながりができてきました。このご縁を大切に、業務エリアを拡げていきたいです。